はじめに
物件の調査でどこを見ればいいのか?
不動産投資の初心者にはとっては難しいですよね。私も、初めて物件調査に行った時、建物をなんとなく見て写真を撮るだけでした。何度も物件調査に行くうちに、どこをチェックしたらいいのか分かるようになりました。
1棟目の物件調査では、見落としが多く購入後に苦労しましたので、同じ失敗を繰り返さないようにチェックシートを作成し、メジャーなどの道具を準備することで見落としを減らせるようになりました。
今回は私が購入する2棟目の築古アパートを実際に調査した時の内容を、写真付きで記事にしました。
本記事のテーマ
・今回実際にこれから購入する予定の現地調査時の写真を使って解説します。
・今後の内見調査の精度が格段に上がります。
ぜひ最後まで読んでください
【1】内見調査前に準備すること
内見調査は行く前から始まっています。調査するアパートの人口や世帯数、賃貸需要や周辺の店舗や不動産投資の収益性をチェックしておきます。
当日、建物以外に何を調べるのかも事前に決めておくことが大切です。
ww.taro0212.com【1−1】物件概要
埼玉県加須市 駅徒歩約5分
木造アパート 2DK(44㎡)築27年
駐車場5台 入居率50%
【1−2】調査に必要な道具
■私が内見調査のときに持って行く道具をご紹介します
・チェック表(間取りを考えて事前に項目を決めておく)
・メジャー
・水平器
・スマホ
・小さい脚立
急にチェックに行くことになった時以外は、全て持って行きます。
1,チェック表
屋根や外壁、共用部分と室内のチェック表をそれぞれ作成してボードに挟んで持って行きます。物件特有な調査ポイントを書き込んでおくことで、見落としがなくなります。
2,メジャー
建物や室内のサイズを測定します。特に室内はリフォーム費用を算出する際に必ず必要です。道路や駐車場のサイズを図るので5mくらいのものがおすすめです。
3,水平器
スマホアプリもありますが、ケースなどをつけていると正確性に問題がでてきます。以前の調査の時、水平器のおかげで建物の微妙な傾きを発見できました。
4,スマホ
主にカメラ代わりに使っています。
5,小さい脚立
屋根や天井などを調べるときに必要です。私は車で行くので積んでおきます。
【2】実際の内見調査
それでは、今回購入する築古アパートを実際に調査した時のことを写真とともに解説します。
【2−1】建物や共用部の調査
1,全体的な雰囲気を感じる
日当たりや風通しなど、周辺の雰囲気を感じ取ります。これは個人差がありますので、ご自分の感覚を信じて調べましょう。音や匂いなども重要です。
2,外壁のチェック
築古アパートはだいたい塗装がだめです。外壁を触った時、手が白くなるようなら塗装が必要なので、その分見積もりに入れて、指値の根拠にしましょう。
3,屋根のチェック
実際の屋根の写真です。これはスレート瓦という種類で、一般の住宅にもよく使われる屋根材です。こんなに近くで見ることはないですよね。苔や汚れでとても汚いです。屋根は雨漏れの大きな原因になりますので、この状態だと塗装したほうがいいレベルだと思います。
当たり前ですが、屋根は高い位置にあるので、簡単には見ることが出来ません。自撮り棒などで撮影する人もいるそうです。この写真は手すりに登って撮影しましたが、危ないのでおすすめはしません。
4,基礎のチェック
個人的に基礎はとても重要だと考えているので、いつもかなり時間をかけています。
■基礎のチェックポイント
・基礎のコンクリート
・基礎内部の状態
この2つを調べます。それぞれ写真とともに詳しく解説します。
・基礎のコンクリート
ひび割れや汚れなどをチェックします。ひびは割れ方や幅によって補修の方法が変わってきます。割れや剥がれがある場合は、傾いている可能性があるので注意が必要です。
・基礎内部の状態
基礎に通気口があれば簡単に調べられます。写真のようにスマホで通気口の隙間から撮影します。フラッシュを点灯させればかなり奥まで撮影可能です。一箇所ではなく全方位から撮影することをおすすめします。
写真の基礎は布基礎という種類です。築古アパートはほとんどこの基礎が使われています。基礎の周りは土が露出しているので、湿気が上がって基礎の木を腐らせたりすることがあるので、最近の一般住宅では、一面をコンクリートで覆ってしまうベタ基礎が使われています。私が内見調査した物件で、ベタ基礎は見たことがありません。
5,共用部のチェック
■共用部チェックポイント
・駐車場
・玄関ドアや廊下
・階段や手すり
・プロパンボンベ置き場など
・浄化槽周辺
・駐車場
サイズや駐車の使い勝手を調べます。空いている場合は実際に駐車してみます。駐車しにくいと、短期退去の原因になりそうなので調べています。
・玄関ドアと廊下
玄関ドアの交換は結構な費用がかかります。右の写真はドアの下部が腐食していたので、ダイノックシートを貼りました。交換になると7万円くらいかかります。ダイノックシートは2万円くらいです。
・階段や手すり
階段や手すりにぐらつきなどがないかチェックします。
・プロパンガスボンベ置き場
危険物なので危なくない場所に設置されているかを確認します。ボンベ周辺にガス会社の連絡先が書いてあるのでメモしておくことと後々便利です。
・浄化槽周辺
地方のアパートは浄化槽の確率が高いです。公共下水の場合、費用がかかりませんが浄化槽の場合メンテナンス費用がかかります。これは大家負担です。点検と汲み取りなどで年間5〜8万円くらいかかります。ポンプがちゃんと動いているか?臭くないかぐらいはチェックしています。今回は珍しく公共下水でした。
【2−2】室内の調査
室内の調査で重要なのは水回りです。水回りの交換は金額がかかるのでしっかりチェックしたほうがいいです。
■室内のチェックポイント
・水回りのチェック
・窓や網戸などサッシまわり
・天井や壁
・床の状態
・その他設備など
・水回りのチェック
■キッチンのチェック
室内をチェックする時は、事前に水道の開栓をお願いしておきましょう。水がでるか漏れていないか、排水がきちんと出来ているかは重要です。入居後のトラブルで水回りが一番多いです。
キッチンの扉や中をチェックしましょう。シンク下が水漏れでカビが生えたり、腐食していることがあります。独立洗面台も同じようにチェックします。
■お風呂のチェック
今回はユニットバスでした。実際に入ってみて床が軋んでいないか、バスタブのパネルが外れたりしていないかを確認します。
■トイレのチェック
トイレ水便器の状態や水の流れや漏れがないかどうかと床のきしみなどをチェックします
■洗面台
水栓の状態や排水ができているか、戸棚の中の状態をチェックします。水回りは匂いが重要です。
・窓や網戸などのサッシ周り
全部の窓や網戸、雨戸などを開閉して動きや汚れ具合をチェックします。動きが悪い場合は、サイズなどを図り、現在でも修理や交換が可能化を確認します。
窓まわりの木部などの腐食度合いを調べます。特に掃き出し窓下の木部は雨などで腐食していることが多いです。
・天井や壁
壁紙の汚れや剥がれ、へこみなどがないかチェックします。壁紙が交換が必要な箇所はメモしておいてリフォームの見積に組み入れます。
天井にシミや汚れがないかチェックします。雨漏りがあるとシミができます。天井裏を確認できる場合はしましょう。できない場合は雨漏りがないことを仲介の人に確認します。
・床の状態
床は全面歩いて確認します。よく歩く場所がふかふかしていることがあります。その場合クッションフロアを剥がして床の修理をし、新しいクッションフロアを貼るようになるので金額がかさみます。
・畳の状態と畳の下のチェック
畳は表面の汚れ具合や凹みなどを調べます。汚れは表替えできれいになりますが、凹みは修理できないので注意が必要です。畳の表替えは、安いところで一畳2,300円から交換できます。
1階の場合床下の湿気で畳の下がカビだらけになっている可能性があるので、めくってチェックしましょう。私はチェックしないであとからお金がかかってしまいました。
・その他の設備
エアコンや給湯器、テレビドアホン、ウォシュレットなどがついているかを調べ、ちゃんと作動するかを確認します。
公務員兼不動産投資家のニコさんの調査方法
物件のチェック以外の必要な調査について細かく書かれています。ぜひ御覧ください
まとめ
私の場合、現地の物件調査はとても時間がかかります。今回の調査でおおよそ3時間ぐらいかけています。外回りは、待ち合わせ時間前に来て一人でチェックしておきます。不動産投資は購入前に成否が決まってしまうと言われていますので、チェックは入念にしておいたほうがいいです。
1棟目は、チェックの甘さから様々な問題が発生しました。その教訓を今回の調査に行かせたことは、1棟目の失敗は無駄ではないと思います。これから不動産投資を始める人は、この記事で多少なりとも参考になれば幸いです。
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